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2017/10/12

ニッポン人の心身のオアシス!お風呂の基礎知識

湯船につかると、思わず「はあ~」。古来入浴文化のある日本人にとって、お風呂のリラックスは格別です。オフラボの「ココロの体力測定」でも、「湯船につかる」ことを心掛けていると答えた女性は、ストレスレベル(高ストレ・低ストレス)を問わず5割以上も。そこで今回は、株式会社バスクリンの広報担当であり“お風呂博士”の石川泰弘さんに、よりストレスオフするための入浴の基礎知識をうかがいました。

■入浴のストレスオフ効果の3大ポイントは浮力・水圧・温熱

お風呂に入ると疲れが取れる。シャワーよりもリラックスする。多くの人が体感していることでしょう。心も体も開放的になれるから? もちろんそれもありますが、医学的に証明されている理由があります。入浴時に働く3つの物理的な作用です。

▼“浮力”で筋肉が緩み、心身共にリラックス
湯船につかると、体重が約9分の1程度まで軽くなります。すると、普段、人の体重を支えている筋肉に負担が減り、また弛緩してくるので全身がリラックス。体が癒されることで、気持ちも解きほぐれます。

▼「はあ~」を促す“水圧”。心肺機能が高まり血行を促進
人が水中に潜ると、水深30㎝では1㎠あたり約1.06kgの圧力が。入浴中も体にはかなりの水圧がかかります。腹部が圧迫されることで横隔膜が上に押し上げられ、肺の活動は約9%減少しますが、これこそが、お湯につかった瞬間に出る「はあ~」の理由。同時に酸素をしっかり取り込み、呼吸の回数が増えることで心肺機能が高まり血行が促進されます。

▼一酸化窒素を増やして疲労回復を助ける“温熱”作用
1998年、ノーベル医学・生理学賞を受賞したルイス・J・イグナロ博士らの研究により、近年、血管をしなやかに若返らせる物質として「一酸化窒素」が注目を集めています。一酸化窒素は血管に存在し、血管を広げる効果がありますが、入浴の温熱効果で分泌が促されます。血流にのって老廃物が押し流され、コリや疲労がほぐれるのです。


■リラックス湯温の目安は39℃

ただお湯につかるだけでも、人の体にはさまざまな作用が働いていることがおわかりいただけたと思いますが、さらにもう一つ。入浴は、ストレスオフに有効な自律神経機能に働きかけることが実験により証明されています。以下のグラフを見てみましょう。

<入浴温度による交感神経活動>


出典:「入浴、香りが自律神経系に及ぼす影響」ツムラ ライフサイエンス株式会社(現・株式会社バスクリン)

そう、注目はお湯の温度です。10分間入浴したときの自律神経機能の変化を測定した実験では、41℃で急激に交感神経が高まり、39℃でもっとも副交感神経が優位になることがわかりました。一番低い37℃と39℃を比較すると、若干37℃が交感神経に傾いていることから、ぬるければいいわけではないことがわかります。お湯につかった瞬間の「あ~気持ちがいいなあ」のリラックス湯温には個人差がありますが、温度設定の目安は「39℃」と覚えておきましょう。冬、浴室が寒いなど、周囲との温度差も考慮に入れて自分自身の最適温度を知っておくと、よりリラックスできますよ。


■1回15分の入浴で指先・つま先まで温かさ長持ち

心臓から送り出された血液が全身をぐるりと巡るのに、平均で約1分間かかると言われます。だから、入浴時間がそのまま血液循環の回数に。10分お湯につかれば10周、30分つかれば30周という具合ですが、先ほどのお湯の「適温」と同じように、入浴時間にも適した長さがあります。

<入浴方法による血液循環・温まり感のちがい>


出典:「入浴方法による血液循環・温まり感のちがい」株式会社バスクリン

リラックス湯温「39℃15分間」と、やや熱めの「42℃3分間」の入浴前~入浴後の体温変化をサーモグラフィで確認したところ、入浴直後は「42℃3分間」の方がしっかり温まっていますが、入浴後30分経過すると、温かさが長持ちしているのは「39℃15分間」の入浴。体の芯までしっかり温まっていることがわかります。リラックス温度の39℃でも25分程度で心拍数が上がってきてしまいますから、「うっすら汗が出るまで」「ドキドキしたらすぐ出る」をお忘れなく。


■意外と知られていない入浴前の水分補給の大切さ

入浴後は冷たいドリンクがおいしく感じられますよね。しっかり温まるまで入浴すると、体は思いのほか発汗しています。41℃で15分間お風呂に浸かると、体内の水分が失われることで血液は約10%減少。いわゆるドロドロの状態になります。だから、心掛けたいのが入浴前の水分補給。胃に負担がかかるので甘い飲み物やカフェインは避けて、コップ1杯を習慣にしましょう。




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取材・執筆:オフラボ 監修:石川泰弘

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