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2018/03/29

睡眠の質を寝具から変える。東京西川のセルフメディケーションの提案

現代人とストレスの関係について研究し、避けることのできないストレスと上手く付き合っていくためのアイデアや商品で社会に貢献している企業を紹介しているオフラボ企画。今回は、「ふとんの西川」でおなじみ、452年の歴史を誇る寝具の老舗・東京西川が近年提案している「寝具から考えるセルフメディケーション」を取材しました。

■日本人の眠りの文化と共に

その歴史は、実に452年。室町時代の1566年に蚊帳と生活用品の取り扱いから始まり、明治維新を迎えると、それまで家で手縫いされていた布団販売業へ――以来、東京西川は日本を代表する寝具メーカーとして、快適な眠りのための寝具を提案してきました。現在では眠りの質にフォーカスし、大学をはじめとする機関とさまざまな研究を行っていますが、そんな流れが生まれたきっかけが、厚生労働省による「健康づくりのための睡眠指針2014」(以下、睡眠指針)の発表でした。



■2014年の「睡眠指針」改定を機に、眠りと健康への意識が深化

2014年、2003年に策定されて以来11年ぶりに「睡眠指針」が改定されました。背景となったのは、「睡眠と健康」に関する研究が進んだこと。不眠による高血圧リスクや糖尿病リスクなど、思いもよらないような関連が明らかになってきているのです。さらに近年は、居眠りによる業務中の事故の多発などから、「働き方と睡眠」のあり方に注目が集まっています。昨年は「睡眠負債」が流行語にもなりました。近年、これまでにないほど睡眠に対しての関心が高まっていますが、このようなできごとがきっかけとなり、「24時間働けますか?」という時代は確実に終わろうとしているのです。



■順天堂大学との共同研究で、自律神経と寝具の関連が明らかに

東京西川では1984年に「日本睡眠科学研究所」を設立し、主に睡眠や寝具の“快適さ”の研究を行ってきました。しかし前述の社会的背景を受け、2016年から大学をはじめとする研究機関と共同で睡眠の“質”の研究に取り組みはじめています。ストレスと睡眠に関しても、自律神経研究の権威、順天堂大学医学部の小林弘幸教授と共同で検証を行いました。

被験者は、30~50代の男女12人。自宅で使用している寝具と東京西川の4層特殊立体構造マットレスで、それぞれ朝・昼・夕・夜の自律神経機能とホルモン値(メラトニン、コルチゾール)を測定したところ、寝具によって眠りの質に違いが出る可能性がわかったのです。[1]

<自律神経機能に対する作用(4日目)>

<唾液中メラトニンの変化>

<唾液中コルチゾールの変化>


出典:「東京西川の4層特殊立体構造マットレスの睡眠の質に対する効果を自律神経及び医学的観点から検証」東京西川より一部改変

まず自律神経機能では、副交感神経と交感神経のバランスが4層特殊立体構造マットレスで大幅に改善。やる気を促す交感神経が日中に活性化し、夜間にはリラックス時に必要な副交感神経が優位になりました。
眠りを促すホルモンであるメラトニンは、4層特殊立体構造マットレスで睡眠前に分泌量が増加し、日中の活動時は減少。乱れていた分泌周期が改善されました。また“ストレスホルモン”と呼ばれるコルチゾールは、日中のピーク分泌量が減少。心地よくやる気が高まる、バランスのいい状態に近づくことがわかりました。



■「睡眠環境解析サービス」で眠りを可視化し、アドバイスする「ねむりの相談所」開設

東京西川の社内資格「スリープマスター」は、睡眠環境、生体リズム、人間工学の見地から、寝具についてだけでなく、眠りにまつわるさまざまな知識を有するスペシャリストです。現在多方面で幅広く活動していますが、スリープマスターが常駐する「ねむりの相談所」が2017年春にスタートしました。


国内では初めて、一般向けに睡眠測定とアドバイスを行う睡眠総合コンサルティングサービスで、相談者に専用の測定器を1~2週間装着してもらい、自宅での眠りの様子を測定・解析するという本格的なもの。「睡眠時間」「体の向き」「睡眠の質」などを計測し、その結果に基づいてスリープマスターが多角的に睡眠環境改善のアドバイスを行うほか、東京西川の研究結果についてもわかりやすく解説。睡眠に関する情報を広く、深く啓蒙する場となっています。



「ねむりの相談所」は現在全国で18か所。百貨店だけでなく駅近のファッションビルなどに開設したことにより、予約して訪れる中には、普段は寝具売り場を訪れることの少ない仕事帰りの男性も多数。働き盛りの世代ならでは、「短時間で効率的に眠りたい」というニーズが多く、悩みとしては「睡眠中に目が覚めてしまい、なかなか寝付けない」というものが多いのだとか。東京西川では、「眠りの質改善にあたり、寝具に着目する人はまだまだ少ない」と感じているそう。就寝前の行動にも、日常生活にも気遣っているのになんだかぐっすり眠れない……そんな人は、一度相談に訪れてみてはいかが?

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【参考文献】
[1]東京西川の4層特殊立体構造マットレスの睡眠の質に対する効果を自律神経及び医学的観点から検証 被験者:30~50代の献上成人12名(男性5名、女性7名)/試験品:(試料)東京西川の4層特殊立体構造マットレス(対照)被験者の自宅で使用している寝具※枕、掛け寝具については被験者個人の寝具を使用/試験場所:被験者自宅/試験期間: 2週間(東京西川の4層特殊立体構造マットレス:1週間、対照寝具:1週間)/評価項目:自律神経機能(4日目、24時間)唾液成分(メラトニン、コルチゾール、1日4回、14日間)活動量(24時間、14日間)



取材・執筆:オフラボ 監修:東京西川

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